212物語海外編 Part5~マスコット殿堂博物館・前編~。

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アメリカの話、続けます。

シカゴ→カンザスシティ→ピッツバーグと

弾丸スケジュールで5試合観戦したんですが、

日本に帰る前に1日余ってしまいまして

しかも月曜日。基本的に試合はあまりない。

そんな時まず思い浮かんだのが、

カンザスシティでロイヤルズのマスコット、

スラッガーに見せてもらったこの指輪。「Mascot Hall of Fame」

「Inducted 2017」とあります。

つまり、「2017年 マスコット殿堂入り」

という意味。

マスコット殿堂?ナニそれ?

というコトで詳しく聞いたところ、

近年アメリカには「マスコット殿堂」

なるモノが設立されて、しかも

この前年(2018年)にはシカゴ近郊に、

新たに「マスコット殿堂博物館」が

造られたとのこと。

ちょうど帰国便はシカゴからだし、

コレはぜひ行くしかない!

…というコトで行ってまいりましたシカゴから車で約30分の場所にある、

インディアナ州ホワイティングという街。

閑静な住宅街の並ぶ、落ち着いた街です。

市街地のほど近くに見えてきた建物がコチラ。超ド派手こちらがMASCOT HALL OF FAME

「マスコット殿堂博物館」です。

建物が真新しいですね。建物の前にいろんなマスコットの

等身大フィギュア。中に入るとこんな感じ↑

なんか見る前からワクワクしてきます!

 

スラッガーから館長さんを紹介してもらったので、

館長さんに案内していただきながら

館内をじっくり見させていただきました。コチラが、これまで殿堂入りしてきた

数々のマスコットたち。

日本のファンの方々の目から見ると

かなり「異質」のルックスが多いかも

スラッガーもしっかり入ってます

では、そもそも「マスコット殿堂」とは何か?

説明が書いてありました。マスコット殿堂が設立されたキッカケは、

2003年に起こったとある出来事。

あるマスコットがグラウンドでパフォーマンス中、

選手の1人に(おフザケ半分だと思うけど)

バットで叩かれた「事件」があったんですね。

これを受けてこの年、アメリカのマスコット達

約50体が、「マスコットの人権」を求めて

デモ行進のようなことを行ったらしい。

(僕たまたまこの翌年、B☆Bコラムに

似たようなこと書いてたけど、

この一件は全然知りませんでした

で、このデモがきっかけとなって

もっとマスコット達の価値を称えよう、

という機運が高まり、

2005年に「マスコット殿堂」が発足。

そして遂に2018年末にはこの場所に

殿堂博物館が建てられたそうです。

日本では夢物語みたいなコトだけど、

それを実際にやっちゃうのがアメリカらしい

では、どういうシステムで殿堂入りが決まるのか?

説明がありました。殿堂入りの主な条件としては、

■最低5年以上活動していること

■プロまたは大学のチームに所属

■スポーツや地域活動で顕著な功績を残している

などがあるらしい。

じゃあ誰が「殿堂入り」を決めるの?コレも決まりがあって、

■オンラインでの一般投票25%

■(寄付などを行っている)会員の投票25%

■実行委員会の投票50%

という割合になってるそうです。

(注:現在若干内容が変わってる可能性があります)

この「実行委員会」のメンバー、

コチラに紹介がありまして(英語ですが)

二十数名いるうちの大半がマスコット経験者。

その他もパフォーマンスの世界に

造詣の深い人が占めているので、

つまり、一般ファンの意見も取り入れつつ

ちゃんと「マスコットの価値」を理解して

公正に判定できる人達の票の割合を

一番大きくしている、という

何とも素晴らしくフェアなシステムだと

僕は感じましたね

これまで24体のマスコット達が

殿堂入りを果たしてるようですが、

毎年この博物館で殿堂入りセレモニーをしたり、

随時いろんなマスコットがココを訪問して

グリーティングとかしたりしてるらしい

 

…どうしても説明が長くなっちゃうな~

紹介したいトコいろいろだけど、

まずはココから紹介しますね。マスコットの歴史コーナー。

タイトルをそのまま日本語訳すると、

「アホの世紀」とでもなるのかな?

(もちろんこの場合の「アホ」は

ホメ言葉になりますよ!)

日本のマスコットの起源は諸説あるけど、

おそらく1978年頃のスワローズが最初。

(つば九郎よりも前の世代です)

では海外の場合は?

あまり全部ネタばらしするのもアレなんで、

要点だけ紹介していきます。「マスコット」という言葉が

一般的に知られるようになったのは、

1880年のオペラらしい。スポーツの場で「生きた」マスコットが

最初に登場したのが、1889年のエール大学。

本物のワンコでした 20世紀前半になると、

メジャーの世界でこういった方々が

パフォーマーとして活躍。

立ち位置的にはサーカスのピエロに近いかも。

このお二人、調べてみましたが

レジェンド的な存在の方々ですそして1964年、遂に今のマスコット達と

同じ形態を持つマスコットが

ニューヨーク・メッツに登場!

アメリカでは日本より15年も前から

マスコットの活躍が始まったんですねスラィリー?

…似てるけど違います(笑)。

てかコチラが元祖?の

フィリー・ファナティック

アメリカでは最も有名なマスコットの一人ですが、

このマスコット殿堂の創始者でもあります。

彼がデビューしたのが1978年。

コレ全部調べるの大変だったろうけど、

メチャクチャ勉強になる!

 

…長くなりそうなんで

残りはまた次回お話ししますが、

次回は一部の方には

軽いカルチャーショックを受けるかも

しれない内容が含まれてます

英語が読める方、

既に写真の説明やリンク先などを見て

薄々感付いてるかもしれませんが…

でも、日米の文化の違いとか

マスコットの未来を考える上で

いろいろ考えさせられる内容でもあるので

ご興味ある方はどうぞお楽しみに!