B・Bコラム#28 弟

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さてさて。

暮れも押し迫ってきた中、

本日もコラムの再掲を。

タイトルでネタバレしてますが(笑)、

今回は新たに「彼」が登場します!

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#28 弟

 (2006年3月18日)

 「今月はコラムの更新が遅いなぁ…」と思われてた方、いるかもしれませんね(笑)。だけど、今回の更新を今日3月18日にしたのには理由がありまして。タイトルでもお分かりかとは思うけど、実はこの度僕の弟が鎌ケ谷にあるファイターズのファームのマスコットとしてデビューすることになって、そのネーミング発表とファンへのお披露目が今日なんです。そんな訳で、今回はデビューの日に合わせてのコラム更新です――

 

それではまず、皆さんにご紹介しましょう!弟の名前は「カビー」。カビー(Cubby)とは、英語で小熊を意味します。フルネームは「カビー・ザ・ベアー」、背中のネームは「C☆B」になってますけど、「シービー」じゃなくて「カビー」と呼んであげてくださいね。僕の場合は「ブリスキー」じゃなく「ビービー」と呼んで、って言ってるんだけど、それとは逆ですね。紛らわしくてスイマセン…🙇🏻でも、色々と「大人の事情」があってこういう形にせざるを得なかったんです(参考までに、このコラムの#2・#3あたりを読んでみてくださいね)。本当は背中にも分かりやすく「Cubby」って書きたかったんですけど…。まぁファンの皆さんにこの呼び名がちゃんと定着するまではちょっと大変かもしれないけど、本人(熊)に頑張ってアピールしてもらう他ないですね(笑)。

彼の立場は「ファーム専属マスコット」。だから、当然のことながら一番基本的な仕事は鎌ケ谷でのイースタンリーグの試合への出演になります。一軍戦への出演は、東京ドームの試合も含め原則的にはありません。まだ小さいしパワー不足(?)なんで(笑)背番号もまだないし、当分の間鎌ケ谷でファームの選手と共に泥にまみれて鍛えてもらいます!だから、僕と彼との接点と言えば、僕がたまに鎌ケ谷に顔を出した時に共演するぐらいで、あとはほとんど別行動ってことになっちゃいますね。

彼には、僕と同様試合以外にも様々な場所で活動してもらうことになります。特に地元イベントへの出演や、幼稚園・学校・施設などの訪問は積極的にやってもらいたいですね。ただ、ファームということと、いわゆるフランチャイズの兼ね合いから(鎌ケ谷市のある千葉県は、千葉ロッテの「保護地域」内ということもあるので)、活動出来る範囲というのは僕に比べたらかなり制限されてしまうかもしれない。例えば、訪問出来る幼稚園や保育園にも数に限りがあるとかね。でも、カビーとも話し合ったんだけど、それならそれを逆手に取って、もっとファンとの「濃い」関係を作り上げていったらいいんじゃないかと。

僕の目下の悩みは、会いたいと思ってくれるファンが増えれば増えるほど、一人ひとりとじっくりふれ合える時間が減ってきてしまうということなんですよね。札幌ドームでファンの前に出ればすぐ長い列が出来てしまうし、幼稚園・保育園訪問にしても、まだ「順番待ち」の園が数十ヶ所もあるのが現状ですから。それだけ僕のことを想ってくれるファンがいるというのは、ある意味贅沢な悩みでもあるんですが…。ファンとの関係を濃密にしていくために、もっともっとトライしてみたいことは沢山あるんだけど、まずは一人でも多くのファンに「会う」という一番基本的なことの方が先決ですから、なかなかそうもいかない。だから、その点カビーには色んなことに思い切りチャレンジしてみてほしいんです。あくまでも例えだけど、極端な話ファンの家まで遊びに行っちゃうとか、病気の子がいたら見舞いに行ってあげるとかね。実際僕も、時折(特に子供からの)ファンレターの中でそういう要望はありますよ。ただ、誰か一人だけを特別扱いする訳にもいかないんで、公平性という観点から申し訳ないけどお断りしてるんです。でも、ファームであればもしかしたらそんなことも可能かもしれない。

今まで鎌ケ谷に行く度いつも実感してたのは、スゴく選手とファンとの距離が近いなぁ…ってことなんですよね。スタンドとグラウンドとの距離も近いし、試合が終われば球場の外で気軽に選手にサインをもらったり声を掛けたりすることも出来る。梨畑の広がるのどかな周辺の風景も相まって、なんだかいつもスゴく気持ちが癒されるんですよだから、カビーにはファームなりの良さと言うか、そういったファンとの「距離の近い」関係を築き上げていってほしいと思ってます

それから、ファームでも是非今後はマスコット交流を盛んにやっていってほしいですね。現在ファーム専用のマスコットがいるのは、湘南シーレックスとサーパスの2球団だけだけど、イースタンリーグに関して言えば、湘南の他に巨人や東北楽天もマスコットが試合に出る時が時々あるみたいなんで、積極的に交流していけばファンも喜ぶだろうし、他を見ることによって色々と刺激にもなって、お互いレベルアップしていけると思いますから(僕は特に、湘南の試合は良く見て参考にしといた方がいいよ、とカビーには言ってあります)。とにかく、彼にはこれからどんどん新しいアイデアを出していってもらって、ファームのマスコット界にも革命を起こしていってほしいですね。

 

ところで、鎌ケ谷のファームにマスコットを、というアイデアは、実を言うと僕自身からの発想ではありません。最初去年の秋に球団からこの提案があった時、僕は正直迷いました。僕は以前ここでも「相方不要(?)論」というコラムを書いた通り、あまりむやみにマスコットを増やすことに対しては賛成じゃないんです(この点については後述します)。でも、鎌ケ谷のファーム施設が今年でオープン10周年を迎えるのを機に、ファームの活性化を図って、より地域に密着した活動をしたいという球団首都圏事業グループからの要望もあり、最終的には賛成することにしました。僕も毎年鎌ケ谷には行っているものの、さすがに北海道からだと年2~3回が限度だし、常駐のマスコットがいた方が何よりファンにも喜ばれるかな、とも思いましたしね。

ただ、鎌ケ谷にマスコットを置くことについて、僕は球団に対してあるお願いをしました。それは、決して安易な考えではマスコットを置いてほしくないということ。例えファームであれ、マスコットが単なる「客寄せパンダ」的なレベルでしかなかったら、ファンは絶対に気付くしすぐに飽きられてしまう。本当に愛されるマスコットにしたいのなら、ちゃんとマスコットとしての「ハート」を持っている者を、僕と同じく「球団直属」という形で置いてほしい、そう言ったんです。自分でやっててつくづく感じるんだけど、特にこの「球団直属」って部分はすごく重要ですね。本気で地域密着を図りたいのなら、前述の通りイベント出演や地元施設などへの訪問は積極的にやっていきたいところ。だからこそ、要請があればいつでも出動出来るような「フットワーク」が必要になってくる。それに、常にファンと接してる僕らだからこそ提案出来る、ファンサービスやパフォーマンスに関するアイデアってのがあるじゃないですか?そういった声がダイレクトに球団に届けられる環境っていうのは、良いモノを作り上げていく上では不可欠なんです。いわゆる「外注」だと、そういった点で様々な「壁」が出来てきてしまうので…。幸い球団にはその辺の主張は理解してもらって、「直属」の部分については了承を得ました。

あとは肝心のマスコットとしての「ハート」の部分ですけど、これは逆に「それじゃあ、誰か心当たりはいる?」と聞かれたんで、僕がカビーを紹介したんです。さっき僕は彼について「まだパワー不足で背番号ももらえない」と書いたし、バク転とかが出来る訳でもないけど、ことハートの部分に関しては、カビーなら心配無用、僕が太鼓判を押します!彼がどれだけマスコットをしたがってたかは以前から聞いていたし、そうでなければ最初から球団には紹介しませんから。だから万が一、彼が鎌ケ谷で手を抜いているような姿を見かけたら、その時は僕が責任を取りますんで、僕に苦情を言ってくださいね!

 

それから最後に、「B・Bはコラムで『相方不要』って言ってたじゃないか!」というツッコミが案の定いくつか耳に入ったので(笑)、それに対しての説明を。

あのコラムで僕が書いたことは本当の気持ちだし、それは今も全く変わっていませんよ。ただ、僕があそこで一番言いたかったのは、ただ単に「相方は要らない」ということじゃなく、「クオリティを下げる結果になるようなら、安易な考えでキャラを増やしてほしくない」ってことなんです。そこだけは皆さんにきちんと理解してほしいですね。だから今回のカビーのデビューについても、クオリティだけは落とすことがないように最大限心がけたつもりですよ。いくらファームとは言え、ファンに「なんだ、ファイターズはB・Bがエラそうなこと言ってるけど、二軍のマスコットは大したことないじゃないか」とは思われたくないですからね。

それから、前述の通り僕とカビーとでは一年を通してほとんど別行動なんで、そういう意味でも「相方」を作ったとは考えていません。まぁ僕としては、「相方」ってのはただ単に「一緒に出演してるか否か」の問題じゃなくて、「ハートが通い合ってるか否か」が判断基準だと思っているので、そういう観点ではカビーが「相方」と言えなくもないんですけどね(笑)。

とにかく、彼には精一杯頑張ってほしい。選手同様、鎌ケ谷で当分の間修行を積んでもらって、将来一軍に必要な「戦力」と認められるようになったら、北海道に「里帰り」なんてこともあるかもしれない。その時は、合併後の市町村数になる「180」を背番号としてあげてもいいな、なんてプランも考えてたりしますよ(笑)。まぁ、まだファイターズで何の実績もないうちからそんな「一軍切符」は当然確約出来ないし、万一実現してもまだまだ当分先のことにはなると思いますけどね。でも、マスコットの世界にもそういったストーリー性があっても面白いと思いませんか?(笑)ファンの皆さん、特に北海道には遠くてなかなか行けないと言う地域のファンの皆さんは、そんな彼に会いに是非鎌ケ谷へ遊びに来てくださいね!

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カビーがファイターズに加わったのが

僕のデビュー3年目の2006年。

思い出しますねー…

2005年の秋、当時の球団社長から

突然東京に呼び出されて、

「鎌ケ谷に新しくマスコットを

出したいんやけど、どう?」って聞かれて😅

で、文中に書いた「お願い」を条件に

最終的に賛成することにしたんです。

あの時のことはまだよく覚えてるけど、

鎌ケ谷のスタッフから提出された企画書に

「2004~05年にB・Bが鎌ケ谷に来た時

ファンの反応がかなり良かったので

ファームにも常駐のマスコットを置きたい」

って主旨が書いてあったんですよね。

それは素直に嬉しかったなぁ😊

 

せっかくなんで、このころの

カビーと撮った写真ないかな…?

って2006年の写真漁ってたら

結構出て来たんで、何枚か紹介しますね😉

まず7月の東京ドームの時↓ ちなみに僕はコラムにも書いた通り、

東京ドームの一軍戦にカビーを出すのは

設定的に違うと思ってましたが、

その後毎回カビーが登場するようになったのは

鎌ケ谷側の意向によるものですね。

 

続いては11月のファンフェス↓ 若き日のHTB・谷口アナも写ってる

 

そしてその1週間後の鎌ケ谷版ファンフェス↓ガンちゃんも若い!そして細い😁ステージ右側に立ってるのは

当時カビーアテンドを務めてた伊藤くん。

名アテンドでした👍🏻

 

こうして当時の写真を見てみると、心なしか

今よりずっと仲良く見える気が(笑)。

最近はカビーと会うのは年に一度

ファンフェスの時くらいなもので、

鎌ケ谷にも6年近く行ってないんで

正直、すっかり疎遠になってますけどね💦

あれから17年…

色々状況は大きく変わりました。

湘南シーレックスもサーパスももうないし、

「背番号180」のシナリオは

その後合併が1件あったので179になったけど、

フレップに引き継がれることに。

まあ、17年も経てばいろんなことが変わるのは

仕方ない…と言うか必然かもしれません。

でも、僕があの時球団に提案した

いくつかの「お願い」の根底にあったのは、

本当にファンの心に寄り添って

本当に愛されるマスコットを

作り上げてほしいという想い。

それは何年経とうと変わらないですね

カビーにはこれからもずっと、

鎌ケ谷でファンとの距離の近い存在で

あり続けてほしい。

彼がこのブログ見てるとは思わないけど(笑)、

遠くからそんなことを願ってます