さて、ではフリートークに戻りましょうか(笑)。
次は何の話をしようかな…![]()
…そーですね、それじゃ
「グラウンドへ出る直前に考えていたことは?」
って質問、この辺いきましょか![]()
質問の意図に的確に答えられるかわかんないけど、
ちょっと拡大解釈して
「僕がグラウンド上でいつも意識してたこと」
からお話ししていきたいと思います![]()
まず僕の基本的な考え方はと言うと、
結構よく言われることではありますが、
グラウンドは「聖域」だと思ってます。
近年はグラウンド開放イベントとかで
一般のお客さんがグラウンドに下りることも
少なくはないですが、基本的には
グラウンドは「プロ」のみが入ることを許される場所。
選手はもちろんのこと、
審判やグラウンドキーパー、メディア関係者も、
みんなその道のプロとして食ってる人たちです。
そこに試合中立ち入らせてもらって、
何万人って観客の前でパフォーマンスするからには、
実際の雇用形態云々に関わらず、
僕らマスコットも「プロ」であるべき。
そう考えて、毎試合グラウンドに立ってました。
だから、グラウンドに出てる時は
全ての動きに意味を持たせることを
常に意識してましたね。
ただダラダラと歩いてたり、
何とな~くスタンドに向かって
無意味に手を振ったりするのは
一番大っキライでした。
別に「常に走ってろ!」ってことじゃないですよ(笑)。
動くなら動く、止まるなら止まるで
きちんとメリハリをつけたい。
スタンドに手を振るんなら、
誰に向かって、どんな気持ちを込めて振るのか。
ちゃんと考えながらやるようにしてました。
昔出版した写真集のタイトルは「RUN」でしたが、
トリビア効果?のおかげで
「B☆Bは足が速い」ってイメージが
お客さんの中で強かったと思うので、
走る姿はイメージを壊さないように
特に意識してましたよ![]()

たとえばイチロー選手。
彼はプレーも超一流だけど、
走る姿も実にカッコいい。
あれ、自分がどう見えてるのか
絶対意識してると思うんですよ。
(自然にああなってるんなら余計カッコいいですが
)
目指すイメージはあんな感じでしたね。
だから全力疾走する時だけじゃなくて、
パフォーマンスで息も絶え絶えになりながら
外野から軽く走って戻る時も
決して気を抜かないように気を付けてました。
それから気を付けてたのは、
グラウンド上にいる間は
常にお客さんの視線に晒されてる、
ってことですね。
今日び、グラウンド上での一挙手一投足は
いつでもSNSとかで拡散される可能性がある。
だから、グラウンド出る前のスタンバイも含めて
客席から見える場所に出てる間は
どこを切り取られてもダサくならないように
手足の先まで意識するクセはついてたかも![]()





…ちゃんと出来てますかね?![]()
特に最後の写真の「立ち姿」も、
走る姿同様スゴく意識してました。
手の置き方とか、足のスタンスとか。
あと、常に忘れちゃいけないのは、
プロ野球の世界の主役は選手。
僕らはあくまで「サブ」だってことですね。
決して目立つのがいけない訳じゃないけど、
「出る」べきところは思い切りよく出る。
その代わり選手を「立てる」べきところは
自分は引いて、しっかり選手を引き立てる。
その「押し引き」が自然に出来るか、
言葉を変えれば「どの程度空気が読めるか」。
この辺はマスコットの重要な資質だと思いますよ![]()
まあ、これはあくまで僕の考え方で、
マスコットにはそれぞれの「キャラ」があるから、
特に他チームのマスコットに
同じ価値観を押し付けるつもりはないですけどね![]()
常にマジメじゃなきゃいけない訳でもない。
僕らはお客さんを楽しませてナンボだから、
別にフザけてもイイんですよ![]()
ただ、フザけるならフザけるで
周りがちゃんと見えた上で
思い切りフザけないと![]()
要は自分のキャラを正確に把握して、
そのイメージをどれだけ表現できるか、
ってことだと思います。
この辺、アーティストとか芸人さんにも
通じるところがあるんじゃないかな。
で、肝心の「グラウンドへ出る直前」。
これはですね~…基本的には
緊張してましたw
アクロバットの入る出番、
つまり、試合前とか勝利時の出番直前は特に![]()
前も書いてる通り、僕は「緊張しい」です(笑)。
アクロバットはマスコットを始めてから
初めて練習に取り組んだクチなので、
何年経験しても、出番直前は
「今回はちゃんと跳べるんだろうか?」
「お客さんの期待に応えられるんだろうか?」
ってドキドキしてましたね![]()
試合が中盤に差し掛かって
ファイターズが勝ってたり、接戦だったりすると
だんだんドキドキしてくる![]()
で、グリは8回表くらいで切り上げるんだけど、
8回裏はモニターで試合見ながら
試合後のアクロバットに向けて
身体をほぐしてます(笑)。
負けてたら負けてたで、点差も頭に入れながら
アップのペースを調整しつつ![]()
で、8回裏が終わる頃
アップの総仕上げの意味合いで
側転とかロンダートとかやるんだけど、
いつの間にかポリーがそのスペースを
「滑走路」と呼ぶようになりましたww
そして9回表、ベンチ脇で勝利の待機。
その間も身体が固まらないように
常に何かしら動きながらほぐしてましたね。
自分のルーティンがあって、
それをちゃんとやらないと落ち着かない![]()
あのタイミングはホント緊張感マックスで![]()
![]()
更に延長とかになると、その緊張感が
最長4イニング続くことになる![]()
ウチの攻撃に入って、先頭打者初球ホームランで
サヨナラになる可能性だってありますからね。
だから次の先頭打者が誰かも頭に入れながら
常にスタンバイOK状態にしてました。
ホント心臓に悪い(苦笑)。
よく今まで千何百試合も、
その緊張感を乗り越えてきたな、って思いますよ![]()
今はその緊張感からは解放されたけど、
逆にちょっと寂しい気もしますね(笑)。
僕がグラウンドに出る前に考えてたのはこんな感じ。
ちゃんと答になってますかね?![]()
アクロバットの話が出たんで、
次回はケガとかトレーニングとか、
その辺についてお話ししたいと思います!![]()