士幌と肉牛生産の話。

カテゴリ/士幌町

まだまだ7月に取材した内容の

紹介が残ってまして💦

今回からはまた士幌町の話になります。

 

7月20日(土)、士幌町で行われた

「しほろ牛肉祭り」に僕もお邪魔しましたが、

せっかくなら肉牛生産のさかんな

士幌の農家さんも何軒か回って、

生産現場の様子も紹介したいねってコトで、

「サマーデイズin十勝」の3日間終了後

そのまま残って、翌7/8に肉牛農家さん3軒と

酪農家さん1軒に取材を敢行。

取材に先立って、まずはコチラに

話を聞きに伺いました↓JA士幌町(士幌町農協)。

3年前にリニューアルしたそうですが、

かなり大きくて立派な建物ですお出迎えいただいたのは、

代表理事組合長の國井 浩樹さん。

早速去年(2023年)の畜産に関する

データを見せていただいたんですが、

それによると士幌町の畜産農家は、

肉牛関係が29戸なのに対して酪農は59戸。

…あれ、酪農の方が倍以上多い?

但し、飼育頭数で見ると

肉牛53,193頭、酪農16,185頭と

肉牛の方が3倍以上多いんですよね。

つまり、肉牛生産はそれだけ

大規模な牧場で行われてることが多いんです。

今まで疑問に思ってたんですけど、

士幌でそんなに肉牛の生産がさかんなのは

何か特別理由があったりするんですか?一番の理由は、士幌では50年ほど前から

ハードとソフトの両面で

農協が主導して肉牛生産を

支援してきたことが大きいそうです。

まずハード面は「リース牧場」

現実的な話、酪農や肉牛生産の施設って

何億円っていう巨額の初期投資が

必要になってくるんですよね💦

でも士幌では、農協が施設を全部建てて

農家に長期リースする、という

取り組みをしてるそうなんです。

これなら個人で就農する人にとっても

ハードルはかなり下がるはず

農協のリース牧場は大半が大規模なので、

肉牛生産農家に大規模な所が多いのは

そういう理由もあったみたいですね。

一方ソフト面の支援としては、

牧場施設の運転資金についても

農協からの支援が手厚いそうです。

普通ならお金は銀行とか政策金融公庫とか

外部から借りることが多いんだけど、

士幌では農協が一括で管理して

低金利で資金供給してるのが

農家さんにとっては大きいそうですね。こうして施設や運転資金含めると、

7割くらいの畜産農家さんが

農協から何らかの支援を受けてるとのこと。

肉牛に限って言うと、現在でも農協が

こういう形の支援をを続けてるのは

士幌と隣の鹿追町の農協くらいらしいですよ

短い時間だけどお話を聞いて、

士幌町の農業がしっかりしてる理由の

一端が見えた気がしました

 

…というコトで今回はちょっと

カタい話になりましたが、

次回からは実際に肉牛農家さんに

お邪魔した話をしたいと思います!