B・Bコラム#37 2006シーズン回顧

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皆さん温かいコメントの数々、

ありがとうございます😭

前述の通り、これはあくまでこれからも

元気に動き続けるための選択なんで、

そんなに心配しなくて大丈夫ですよ😉

 

さて、今日は久々のコラム再掲。

今回は2006年最後のコラムになります!

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#37 2006シーズン回顧

   (2006年12月12日)

札幌の街はもうすっかり冬景色です。これから来シーズンの始まる3月下旬~4月上旬頃までは、こっちでは雪が降り積もったまま溶けない「根雪」の季節が続くことになります。たった1ヶ月前までアジアシリーズを含めシーズンを戦っていたなんて、何だかちょっと不思議ですね。あの頃がもう遠い昔の様に感じてしまいます…。

 

思い返せば、僕にとって今年は一言で表すと「苦しい」シーズンでした。もちろん、チームとしては日本一にアジアチャンピオンと、今シーズンはこの上なく最高の1年だったのは言うまでもありません。しかし、自分の内容的に大満足とは到底言えなかった。

ここを読んでいるファンの皆さんの多くは、僕が4月初めに足を負傷したのはご存知だと思います。しかし、実を言うとその前からちょっとした受難が続いていました。オープン戦中の3月上旬に練習中肋骨を負傷し、更にシーズン開幕頃からは原因不明の微熱が下がらない状態が続いていたんです。そして、やっと体調もちょっと戻りかけた頃の左脚肉離れ――シーズン序盤はふんだりけったりでしたね

ケガしてからアクロバットを復活させるまでの3ヶ月間は、試行錯誤の連続でした。休むことは勿論考えてなかったし、「B・Bからバク転取ったら何も残らない」とも言われたくなかったですしね。色々小道具を使ったり、ウチの選手だけでなく他球団の選手のモノマネも研究したり、ファンとのふれ合いの時間を極力長く取ったり…。本当はここにも書いた通り、その期間中にもっといろんな物を見て回って勉強しておきたかったんですけどね、やっぱりシーズン中(特に交流戦期間中)はなかなかその時間も取れず、後述しますがある「予想外の忙しさ」も加わってなかなか思い通りにはいきませんでした。

4月5日のケガからちょうど3ヶ月後、7月4日の試合からバク転等のアクロバットは復活させていますが、今でも完全に治ったと言う訳ではありません。痛めた箇所そのものは大丈夫(だと思う)ですけど、その負担がアキレス腱に来て今でもまだ痛みや張りが残っています。ケガっていうのは、ある日突然完全に治るモノではないんですよ。特に肉離れはクセになりやすいんで、いつまた突然再発するか分からないですしね。負傷後は、以前より時間をかけて入念にウォーミングアップして、テーピングでガッチリ固めてから跳ぶようにしています。

負傷中も時間を見付けてリハビリやトレーニングは出来るだけしていたし、ブランクの後も思ったほどカンは鈍っていなくて安心したんですけど、やっぱり体は正直です。連戦が続いたりして疲労が溜まってくると、自分の中の「体のキレ」みたいなものがなくなってくるのが分かるんですよね。チームが勝つと僕が「跳ぶ」回数も必然的に増えてきます。シーズン終盤、ファイターズがホームで勝ちまくっていた頃、チーム状況とは裏腹に僕は自分の「キレ」に納得の行かない日々が続いていました。まぁファンにとっては、チームが勝って僕が「跳んで」さえいれば、僕の中のバク転の調子なんて些細なことであるのは自分でも分かってるんですけどね。だから、結局11月半ばまでシーズンが続いてアジアシリーズが終わった時は、正直言うと優勝した喜びよりも、むしろ「やっとシーズンが無事終わった…」という安堵感の方が大きかったですね。ケガが再発することなく、これでやっと来シーズンに向けて体を「リセット」することが出来る、と…。

 

今シーズンから始めた新しい試みとしては、2つが挙げられます。まずは「B・Bシート」。「新庄シート」や「稲葉シート」など選手がファンを招待する座席があるのを見て、以前からやってみたいと思っていた企画でした。要は「ここに座れば、順番待ちの必要なく必ず試合中B・Bに会える」という座席。手前ミソですが、これはお陰様で好評でした。特にキャンペーンを行った9月には、チームの好調と相まって、50席限定のチケットが毎試合完売の状況。もちろん来シーズンも続けたいと思いますが、来年は座席数を30席程度に減らした方がいいのかな、とも考えています。と言うのも、せっかくB・Bシートのチケットを購入してくれた皆さんに対して、もうちょっと一人一人きちんと対応する時間が欲しいな、と思ったから。試合中の限られた時間の中なので、試合進行が早かったりすると、どうしても50人全員にじっくり対応出来ないんですよ。B・Bシートに行く前にやってる「B・B’s Room」でのグリーティング時間をその分削ったりもしてましたが、B・B’s Roomの方も長蛇の列ができてるんで、それも心苦しかったですしね。まぁこれからチケット担当者と話し合って決めていきたいと思ってます。

そしてもう一つの新企画、「212物語」――これもずっと前から温めていた企画でした。当初の構想からの変更点も若干あるけど、実際やってみないとわからないことってあるものですからね。例えば、最初は7年間で全部回るつもりだったけど、実際やってみると1年21~22ヶ所程度回って、10年かけて完成させるのが一番良いペースだということがわかってきました。放映の時間帯も、イニング間の短い時間より土日祝日の試合前にじっくり流す方が良いですし(ちなみに、来シーズン札幌ドームでの土日祝日の試合数はちょうど22です)。

しかし、前述した「予想外の忙しさ」というのは、実はこの「212」だったんです。ロケ自体、試合の合間を縫って泊りがけで広い道内を移動しながら、1日中撮影や交流会を続けるのは結構な体力勝負です(特に夏場)。ただロケは1年間やってきて、だんだんコツとかペースみたいなモノが掴めてきました。だけど、何よりも一番大変だったのは編集作業でした。1日かけて撮影してきた映像は、各市町村60分テープ1~2本分の長さになります。それを放映用に3~4分の映像にまとめるのは、かなり根気のいる作業です。まず映像を全てチェックし、良い部分を拾い出して自然な流れの順番に並べ替える。その時点でまだ10分程度の長さがあるから、それを曲にピッタリ合う長さになるまで、少しずつ切り貼りしていくわけです。で、映像が出来上がったら自分の手書きで字幕スーパーを作る――そこまでやって、やっと1本の映像が完成です。ここまで辿り着くのに、長い時だと7~8時間かかった時もありました。せっかく遠いまちまで出掛けて撮って来た映像なんだから、編集作業まで自分で責任を持ってこだわりたい。だから、映像製作は全て僕自身といつもロケに同行してくれるカメラマンの方の二人三脚で行いました。今年はロケ開始が2月からと遅めだったし、シーズン中は試合や遠征などの予定がギッシリでしたから、連戦中の試合後、ドームの放送室にこもって編集作業をしていたこともよくありましたね。ナイターの時なんか、試合後ファンが皆帰るまでゲートでグリーティングをした後、真夜中近くからほとんど徹夜状態でやったりしてました。札幌の夏は日が長いんで、朝は3時くらいになるともう白々と夜が明けてくるんですよ。一時期はずっと、夜明け前に寝ることの出来ない日々が続きましたね💦球場からの帰り道、明けてゆく空を見ながら何度溜息をついたことか…。でも、先日1本のDVDとして完成した時には、その分喜びはひとしおでした。ロケに協力していただいた各市町村の方々、集まってくれた地元ファンの皆さん、そして僕の企画に文句も言わず付き合っていただいたカメラマンの方には、ただただ感謝の一言です。

ところで、今年は優勝して盛り上がったおかげで、あちこちの新聞や雑誌などのメディアで「ファイターズの地域密着が成功」みたいな記事を見掛けたけど、球団が地域密着のためにやっている取り組みとして取り上げられているのは、どれを読んでも球団OBの少年野球教室とか、僕の幼稚園・保育園訪問のことばかり。確かにそれも大切だけど、ロケを重ねる度に思いを強くするのが、この212物語こそが本当の「地域密着」の姿なんじゃないかと。球団やメディアの人達、そして選手達には、ぜひロケ先での交流会の様子や出来上がった映像を見てほしい。そして、いつかこの物語が完成して10巻のDVDになった時、僕はちょっとだけでも北海道に「足跡」を遺せるんじゃないかと信じています。

余談ですが、もう一つ「時間のかかったこと」として挙げておきたいのが、他球団選手のモノマネですね(笑)。今までも、試合前のスタメン発表の時とかにファイターズ選手のモノマネはやってましたけど、ケガしてた間に何か一つでもいいから引き出しを増やしておきたいと思って始めました。他球団と一口に言っても、交流戦もありますから全部で11ある訳です。一部の有名選手は知っていても、スタメン発表に合わせて全員分やるとなると、右打ちだか左打ちだかもよく知らないような中堅どころの選手まで覚えなきゃいけない。しかも事前にスタメン教えてもらってる訳じゃないから、自分で相手チームの直近5~6試合分のスタメンのデータをまず調べて、対右投手用と左投手用のスタメンを予想するところから始まる訳ですよ(笑)。で、あらかじめ録画しておいた相手チームの試合のビデオを何度も何度も見返して、特徴を見付けてはノートに書き出していく――これも相当気の遠くなる作業でした。特に交流戦期間中なんかは、次から次へと新しい相手が来るんで大変です。スタメン発表の間のホンの1分やそこらの為に何時間も費やして、ファンもそれ見て本当に楽しんでくれてるのかも良くわからないのに、どうなんだろ~?と疑問に思う部分も多々ありましたけど、半分意地でやってましたね(笑)。クマの記憶力なんてタカが知れてますから、新しいのを覚えてくそばから古いモノは忘れてっちゃうし、オフの間にまたデータを整理し直しとかないといけないですね。

マスコット交流に関しては、今年も実りある1年ではあったと思います。今シーズンは、去年よりも1チーム多く、計7球団のマスコットが札幌ドームに遊びに来てくれました。ただ僕の方のビジター訪問が、去年の10から8に減ってしまったのが心残りですね。僕がビジターへ出掛けたり、そのお返しに相手マスコットがこちらに来てくれたりした時に、実際ファンがどれだけ喜んでくれてるのかを肌で感じている以上、来年は1ヶ所でも多く出掛けて行きたい。それから、これは僕の個人的な希望なんだけど、出来れば毎回メインキャラばかりでなく、ビジターに出たことのないサブキャラとかもこちらに来てもらえると嬉しいですね。その方がファンも色々なキャラと会えて嬉しいだろうし、キャラ本人にとっても刺激になるでしょうから。まぁこれは当然、相手球団側の意向が最優先だから勝手には出来ないことですけど。

そしてもう一つ、忘れてはいけないのが弟・カビーの登場です。彼は本当によく頑張ってくれたと思う。彼とはほぼ離れ離れの生活だったけど、最後に鎌ケ谷のファンフェスで一緒になった時、彼の奮闘ぶりや地元ファンからの愛され方を見て安心しました。ファームという限られた環境の中、理想的なマスコット活動を模索していくのはむしろ一軍よりも難しいかもしれないし、いろんな悩みが尽きないのもカビー本人から聞いています。しかし本当言えば、彼はもう既に他チームの一軍マスコットも凌ぐ実力は充分ある。このまま挫けることなく、もうしばらくの間頑張り続けてほしい。

ところで、最近ファンの方から「もっとカビーを一軍の試合に出して」という声が時々ありますけど、あまり先を急がないでカビーは今年ファームのマスコットとして登場したばかり。実力があるのは確かだけど、いきなり最初から線引きをあいまいにしてしまったら、キャラ設定も今後のストーリー展開もいい加減になってきてしまいかねないですよね。そこのところはファンの皆さんも理解してほしい。今後は、例えば毎年恒例のキッズデーに合わせて出てもらうとか、何かそれなりのキッカケのある時から少しずつ出番を増やしていくのが妥当なんじゃないかと、僕は個人的に思っています。もちろん、あくまでも鎌ケ谷近辺の試合やイベントが最優先というスタンスの中でですが…。

 

もう12月も半ば。ファンにとっては長くて退屈なシーズンオフかもしれませんが、僕にとってはオープン戦が始まるまでもうたったの2ヵ月半しか残されていません。今年はシーズンが長かった分、必然的に来シーズンに向けての準備期間がそれだけ短くなります。来シーズンは新庄・小笠原という2枚看板が抜け、戦力的にも集客的にも今年より苦しくなるのは、認めざるを得ないところでしょう。しかし、来年こそが本当の意味での「北海道の」ファイターズのスタート、ここからが僕らの本当の勝負どころだと思っています。優勝してどんなにホメちぎられても、「ファイターズが完全に北海道に根付いた」などと油断している者は球団内に誰もいません。僕も残された2ヵ月半の間、来シーズンに向けての準備作業を全力で続けていこうと誓う日々です。

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今回のコラムはいつもに増して長いですね

ケガのこと、B・Bシート、212物語、

他球団選手のモノマネ、マスコット交流、

カビーのこと…思い返すと2006年は

ホントいろんなことありました。

忙しかったけど、色々「仕掛けて」たなぁ…。

僕的には、この辺2006~2010年頃が

今までで一番充実してた時間だったかな?

 

本文長いんで、あとがきはいつもより

サラッと目にいこうかなと思うけど(笑)

上記の話題から言うと…まず212物語

この最初の年で一番印象に残ってるのは、

ロケそのものよりも試合後に編集作業して

夜が明けてから家路につく時のこと(笑)。

僕の好きな某アーティストの歌に

「♪明け方の街、仕事を終えて…」

ってくだりがあるんだけど、

帰り道でよくその歌思い出してました。

 

あとは「他球団選手のモノマネ」かな〜。

これは僕がマスコット交流やってた間は

最後までずっとやり続けてたんだけど、

マジで毎回「予習」が大変でした😅

特にバレンタイン監督時代のロッテ戦とか。

毎試合スタメンが変わるんで、

全然スタメンの予測が付かない(笑)。

まぁ、予想外れて全然知らない選手が出てきたら、

それはそれである意味オイシイんですけどねw

しかし毎回これだけシンドい思いで準備して、

一体どんだけの人が楽しんでくれてるんだろ?

とか思いながらやってたけど、

B・B スタメン モノマネとかで

動画検索すると今でも結構出てくるから、

ある程度楽しんで見てくれてた人は

いるんじゃないのかな~?と

そう言う僕も時たま見て

自分で笑ったりしてますがw

 

というコトで久々のコラムはこの辺で!

ちなみにアイコン写真は全然関係ないけど、

2006年最後のイベントの時のです。

JR札幌駅で毎年末にやってた餅つき大会。

これまた懐かしいですね~