今週末の「サマーデイズin十勝」に向けて
十勝南端にある広尾町なう。ですが、
引き続き士幌町の情報をお届けします
さてココでひとつおさらいですが、
士幌町での活動テーマは
「発見!士幌の『底力』」でした。
最近転入者が増えているという士幌町。
では士幌のどんなところに
人を惹きつける力があるのか?
それを掘り下げていくのが
僕のこの1年間のミッションになってます。
で、転入者が増えてるんだったら
移住政策とか何か秘訣があるのかな?
ってコトで、移住体験住宅の見学に続いて
今度は町の担当者の方に会って
直接話を聞いてみることに。
コチラのお二人にお話を伺いました!↓左が合同会社Sun Village代表社員の
服部 茉矢さん。
元地域おこし協力隊員で、
協力隊卒業後に士幌で起業して
現在も移住者のサポートを行っています。
そして右が現役の地域おこし協力隊員、
高橋 研一さん。
高橋さんは元々士幌町出身で、
東京で大学進学→就職後
士幌にUターンして、現在
移住体験の入居案内や退去手続きなど、
行政の立場から移住に関わってます。
移住者のサポートをしてるという服部さん。
では具体的にどんなサポートかと言うと、
移住体験者に対してまず行うのは
「何かあったら気楽にご連絡ください」
などという声掛け。
とは言え移住者も様々なので、
すぐに連絡をくれる人もいれば
短期移住の場合はそのまま
接点なく終わる人もいるらしい。
ただ、前回後半に紹介した
「農園付き住宅」の場合は滞在期間が長く、
「農園を一緒にやりましょう」という
サポートから入るので、
比較的深く関わる方が多いそうです。服部さんがモットーにしてるのは、
「友達になる感じ」のサポート。
移住体験者からは
「どこに出掛けたら良いと思う?」とか
「冬に雪をはらうブラシは
どんなのを買えばいい?」など
大小様々な質問を受けるそうですが、
まるで友達のように親身になって
アドバイスしながらサポートするように
心掛けているそうです。
確かに移住体験する人にとっては、
見知らぬ土地の生活は最初不安なもの。
そんな時こんな人がいれば心強いですよね
移住促進は結構どこでもやってるけど、
実際こういうサポートスタッフを
置いてるまちは珍しいみたいです。
そんな士幌町に移住体験したり
実際移住したりする人たちですが、
仕事をリタイアした年齢層の方や
フリーランスで仕事をしてるような
人がメインで、若い世代は
あまり多くないのが現状のようです。
やっぱり本格移住となると、現実的な話
一番課題になるのは「仕事」と「家」。
都会でバリバリ働いてる人にとっては、
同じくらい収入が得られる職場は
地方にはなかなかない💦
それからよくあるのが、
移住を志す人は広~い田園風景の中に
ポツンと一軒家があるような
「ザ・北海道」的なイメージに
あこがれて来るパターン。
確かにそういう場所もあるけど、
実際そういう所には農家さんが住んでて
一般の人はそう簡単に家を建てられない
こういった地方のまちでも
現実的に移住できるのは
住宅街の賃貸住宅だったりして、
なかなかイメージとマッチしないんです💦
ただ、「士幌町で起業したい」
「士幌町で家を建てたい」など、
服部さんがサポートした中で
本格移住に結び付いたケースも
これまで何件かあるそうで、
そうなった時にはもちろん服部さんも
一緒に土地や空き家を探す部分から
きちんとサポートしてくれるそうですよ
中には士幌の環境をいたく気に入って、
まだリタイアまであと2~3年残しながら
職務を全うした後の完全移住を見据えて
現在町内の住宅を借りながら
大阪と士幌で2拠点生活を送っている人も
いるんだとか
では、そういった方々は士幌の
どんなところに惹かれてるんでしょうか?「士幌ももちろん移住に関する
町からの助成はあるけれど、
もっと手厚く助成を行って
転入者がかなり増えているところは
十勝管内の他の町にもあるんです」
と高橋さん。士幌は観光や移住に関しては、
「先進地」というほどではない。
ただ、農業などの基盤がしっかりしていて、
何の取り組みに対しても
一歩一歩ちゃんと地に足を付けて
進んでいくタイプの町なんですね。
だからこそ逆に、地に足を付けて
移住先を吟味して来てくれる人が
徐々に定着しているんじゃないか、と
士幌に移住体験に来る人って、
最初から士幌をピンポイントで
選んで来る、と言うよりは
北海道や十勝の雄大な自然に惹かれて
他のまちをいろいろ見てきた中から
士幌を選んだ、というパターンが
多いそうなんですね。
他のまちで「ちょっと合わないな…」とか
「もっと静かな所ないかな?」となった時
士幌が上手くハマることが
結構あるみたいなんです。よく考えたら、
たとえ気に入った観光地があっても
必ずしもそのまちに住みたいか、と言ったら
それはまた別の話になりますよね。
その点士幌は実際に来てみると、
目立った観光地はないけど
大きなスーパーがあって何でも買えるし
病院もある。
帯広にも車で約40分で充分通勤圏内。
この町だけで完結はしなくても、
ちょっと行けば観光地もあるし温泉もある。
そういった「安心感」があるのが
言わばこの町のウリなんです。
最近その魅力に気付く人が
徐々に増えているんじゃないか、
というのがお二人の分析でした。高橋さん曰く、野球選手に例えると
士幌町は決して新庄監督のような
目立つタイプじゃないけど、
試合にはしっかり出て
堅実に活躍するようなタイプの選手だと。
なるほど…それじゃ今のウチで言うと
士幌は上川畑選手とか水野選手あたりの
立ち位置になるのかな?
…って話になって、
「あーそれそれ!」とみんな納得(笑)。
僕も14年前に212ロケで
初めて士幌に来た時から感じてた印象が
移住者の人々にも評価されてる
ポイントだ、という話を聞いて、
最後はスゴく腑に落ちる内容でした
もちろん要因は他にもあるかもだけど、
できればこの1年間の中で
実際に移住された方の声とかも
聞く機会持ってみたいところですね