The HOME～B☆Bみらい大志Diary～ | 北海道日本ハムファイターズ

明日からしばらくの間はイベント続き。

当分の間イベントレポートが続いて

コラム再掲のタイミングがなさそうなんで、

ちょっと連続になりますが今回もコラムを

今回は「優勝」にまつわる話になります。

ではどーぞ！

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#34　僕に出来ること

  （2006年10月10日）

「最近、このコラムの更新頻度が落ちたなぁ…」なんて思ってる方、結構いるんじゃないですかね？確かにその通りかもしれません。僕も出来ることなら、月イチペースで毎月決まった時期に新しいコラムをお届けしたいとは思ってるんですけどねぇ…。別にネタがなくなった訳じゃなく、書きたいことは色々とあるんですよ。ただ、あまりにも忙しくて書く時間が取れないのと、チームがプレーオフで盛り上がってる今、あんまり時流から外れたこと書くのもナンだなぁ…などとアレコレ迷っているうちに今頃になってしまいました…スイマセン！💦

 

9月27日のレギュラーシーズン最終戦。ファイターズはホークスを破り、見事シーズン1位でのプレーオフ進出を決めました。超満員のスタンド、ドームが揺れるほどの大声援、そしてまた、選手達がそれに見事に応えてのシーズン1位…。それは球団の北海道移転以来、僕達がずっと夢に描いていた光景でした。――いや、本当言えばまだリーグ優勝が決まった訳じゃないし、更には日本一という夢がまだ遥か彼方にある。だけど、ある意味ひとつの理想形の入口に辿り着いたという実感がそこにはありました。移転から3年、まさかこんなに早くその時がやってくると予想した人は、決して多くはなかったんじゃないでしょうか？

僕も、勝利が決まってグラウンドに飛び出す瞬間は、そりゃあもう最高の気分でしたね。思わず雄叫びを上げてしまいたくなるくらい（笑）。ただ…正直を言うと、その一方ではこんな思いが頭をよぎったのも事実なんです。「僕はこの瞬間のために、一体どれだけ貢献出来たのだろう…？」と――。

 

「マスコット」という言葉には元々「幸運をもたらす人や物」という意味があるのを、皆さんはご存知でしょうか？それが色々と転じて、現在各チームにいる僕達のような存在が「マスコットキャラクター」と呼ばれるようになった訳です。今僕達が担っている役割は、主に球場に来てくれたファンを楽しませたり、球場外のイベントに出たり様々な施設を訪問したり…と、ファン獲得のためのいわば営業的な内容。それが巡り巡って最終的にはファンが増え、大勢のファンの後押しが選手に力を与えて勝利につながる――という図式は勿論あるけれど、マスコットが勝敗に直接関わることはまずありません。そもそも、マスコットの実力と球団の強さとは全く関係ないですしね。得てして下位チームのマスコットの方が、かえって頑張って目立ったりしてますから（笑）。

話がちょっとそれたけど、僕も自分に課せられている役割は充分わかってはいます。だけど、マスコットの元来の意味の通り、ホンのちょっとだけでもいいから、チームに幸運をもたらして勝利にもっと貢献出来たなら…という気持ちはいつも心の片隅に持ちながらやってますよ。まぁ僕がそのために出来ることと言っても、大したことはないんですけどね。例えばウチが連敗中だったりしたら、嫌がらせ（？）じゃないけど試合前ちょっと相手ベンチに行って向こうの選手に絡んでみたり、逆にウチの調子が良ければ、選手を少しでも乗せようと自分の方のベンチに行ってみたり、それから誕生日の選手や前日活躍した選手がいたりしたら、その選手を持ち上げてみたりとか…。あと、シーズンも押し迫ってきたこういう時期には、試合前のパフォーマンスを「ファンを楽しませる・笑わせる」方向から、「場の雰囲気を盛り上げる」「選手を乗せる」方向への切り替えを心掛けてはいますね。まぁそれが実際どれだけチームの勝利につながってるのかは全くのギモンなんですが、一応そんなことを常々考えながらやってはいます。

選手は試合の中でボールを投げ、打ち、走り、それが直接的にチームの勝利につながる。選手の場合はそれを勝敗や数字などでハッキリ表すことも出来るけど、僕らマスコットがチームに対して貢献出来る部分というのは、そういった明確な形では表せないモノが大部分を占めますからね。言わば、ファンの皆さんの心の中に記憶されていく「無形の財産」と言うか…。だから、そういった部分も球団やファンの皆さんがしっかり見てくれていたら、僕らとしては嬉しいですね。まぁ僕の場合、ファンの皆さんがその辺はきちんと評価してくれているのは常々感じているから心配はしてないけど、球団によっては「選手が主役なんだから」と、優勝セレモニーにマスコットが出させてもらえなかったりする場合もあるみたいですから😢

以前も書いたと思うけど、僕はマスコットの立場は「選手とファンとを繋ぐ架け橋」だと思っています。選手と同じグラウンドにも立ちながら、ファンに対しても近い存在であり続け、ファンと同じ目線で物事を考えていく――それが僕の考える、マスコットの理想像です。僕らマスコットだって、選手達と共にシーズンを戦っている「仲間」であり、同時にスタンドから声援を送り続けてくれるファンの「代表」として、選手達と歓喜の瞬間を共有したいと思うのは、決しておこがましいことではないと思うんだけど、皆さんはどう思いますか？

ところで余談ですが、「B・Bはビールかけに参加したの？」と聞かれることがありますけど、僕は先日のレギュラーシーズン優勝の祝勝会には参加してません。ひとつには、僕がビールまみれになるとシャレにならない状態になってしまうということもあるんですけどね（笑）。だけど本当の理由は、試合後いつもの様に西ゲートでのファンへのグリーティングに出るという大事な仕事が残ってたから。今やこの試合後のグリーティングは一つの恒例行事になっていて、これを楽しみにしてくれているファンは大勢います。優勝が決まったからと言って、待ってくれているファンそっちのけで祝勝会に行ってしまうのは失礼でしょ？むしろ、こんな時にファンと一緒に喜びを分かち合ってこそのマスコット。僕にとっての「祝勝会」は、ファンと一緒に過ごすのが一番性に合っていると思うんですよ。

 

北海道では急激に日も短くなり、早くもストーブの恋しい季節になってきました。それでもこの季節にまだシーズンを戦える喜びを感じながら、僕達はいよいよ北海道初のプレーオフに臨みます。再びあの歓喜をみんなと分かち合える瞬間を夢見て、一緒に戦っていきましょう！

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このコラムはレギュラーシーズン終了後、

まだプレーオフが始まる前の

タイミングで書いたもの。

（そう言えば当時はまだ

「クライマックスシリーズ」って

呼び方が出来る前でしたね）

僕はグラウンドに出てた時

一番気に掛けてたことのひとつが

「場の流れや空気をしっかり読んで、

それに合わせた見せ方をする」ってことで、

本文にも書いた通り

優勝が近付いてきたこの時期には

見てるお客さんがそれなりに「アガる」

パフォーマンスを意識的にやってました。

そしてプレーオフでホークスを破って

北海道の球団として初の

リーグ優勝＆日本シリーズ進出決定！ この2006年は最終的に日本一まで

上り詰めたシーズンだったけど、

この初優勝の時の感動が

一番印象に残ってるかもしれないですね

 

思えば、僕は幸運なことに

これまでファイターズでリーグ優勝5回、

日本一2回を体験することが出来ました。

これはいちマスコットとしては

結構多い方なんじゃないかと思います

シーズン中はもちろん僕らも

優勝を願って毎試合過ごしてるし、

優勝の瞬間のあの喜びと感動は

何ものにも代えがたいのは確か。

だけど…正直に言いますね。

これ僕だけなのかもしれないけど、

毎回、その感動の瞬間が過ぎた後

どこか一抹の虚しさや寂しさみたいな

気持ちも感じてました💦

選手は優勝セレモニーが終わると、

ビールかけにはしゃいでいたり

各メディアのインタビューなど大忙し。

でも、上手く説明出来ないんだけど

僕はそんなチームの輪に

入っていくのもなんか違うよな～…

みたいにいつも感じてて…

結局、その後も含め僕は今まで一度も

ビールかけに参加したことありません。

（2016年に広島で日本一を決めた時、

ビールかけ会場の隅からコッソリ

のぞいてたことはありますけど）

まぁ一番の理由は、本文にも書いた通り

試合後のグリーティングにいつも通り出て

ファンと一緒に喜びを分かち合う方が

最優先だと考えてたからってのもあるけど、

正直言うとビールかけに

堂々と入っていくのをためらう程度には

チームとは若干の距離を感じてた…

っていうのが、その虚しさの

原因なのかもしれませんね。

最近はマスコットがビールかけに

参加するケースも増えてきたみたいで、

確かに画的にはそれも面白い（笑）。

でも僕は今でも、やっぱりマスコットが

喜びを分かち合うべき一番の相手は

ファンの皆さんかな、って思ってます。

あくまでも僕は、ですけどね