B・Bコラム#78 マスコットコミュニケーション考

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例年11月末~12月頭になると

「駆け込み」のファンレターが

ある程度届くのが恒例なんだけど、

今年は昨日までの3日間だけで

その数なんと計30通以上!

今までの新記録ですね

改めて、皆さんありがとうございます

たぶん11月末までに投函したお手紙は

もう一通り届いてるはずだから、

これから年賀状リスト作りに入りますね

正月を楽しみにお待ちください。

 

さて、今回もコラムの再掲になりますが、

今回はスポーツマスコットだけに留まらず

テーマパークなども含めた全ての

キャラファンに読んでほしい内容ですね

ではどうぞ!

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#78 マスコットコミュニケーション考

 2010年7月26日)

最近球場で僕に会ったことのある方、グリーティングの最中、アテンドがお客さんに対して「B・Bに直接声を掛けてくださいね」ってよく言ってるのを耳にしたことがあるんじゃないかと思います。実はこれ、僕がここのところずっと意識してやっていることなんですね。

どういうことかと言うと──僕が球場内を歩き回りながらグリーティングしている最中、僕じゃなくアテンドに向かって「写真撮っていいですか?」って尋ねてくるお客さんがすごく多いんですよ。だからそんな時にはまず、「私じゃなくB・Bに、直接聞いてみてくださいね」って促すように、アテンドにお願いしてるんです。

こういう状況が目立つようになってきたのは、ここ1~2年くらいのことでしょうか。一昨年から僕は、列を作らず球場内をフリーに歩き回るスタイルでのグリーティングの割合を増やしたんだけど、この形でやるとそういった人がすごく目に付くんです。僕もできればあんまり細かいこと言いたくはないし、最初は特に何も言わず応対してました。でも、だんだん見過ごせなくなってきた。結局そういう人って、最初から最後まで僕とは何の「コンタクト」もないまま終わってしまうケースが大半なんです。例えば向こう側から歩いて来たのに、僕とは視線も合わさず目の前を素通りして、わざわざ後ろにいるアテンドに「写真撮っていいですか?」とお願いする。で、写真を撮る時だけ僕の横に立って、撮り終わったらアテンドに向かってお礼を言って去って行く。その間、僕との間のコミュニケーションと呼べるものはほぼ皆無です。去年#70「思い出の残し方」で書いた内容にも通じるんだけど、さすがにこれはグリーティングのあり方としておかしいんじゃないか?と。そんな理由で、最近は僕と直接コンタクトを取ってもらうよう誘導してるわけなんですよね。

 

こういった現象が起こる原因の一つとして、僕とアテンドとの「距離」が考えられます。僕は通常アテンドに、自分のすぐ近くにいるようにしてもらっています。これはお客さんとのコミュニケーションがスムーズに行くように、以前から意識してそうしてるんですけど、アテンドが常時手の届く所にいるのが、かえってアダになっているのかもしれません。どうもマスコットとの接し方に慣れていない人は、マスコットよりも「人」に話し掛ける方が楽みたいなんですね。

マスコットとアテンドとの「距離」は各球団さまざまで、僕みたいにアテンドが常にベタ付きしているスタイルは、もしかしたら少数派かもしれません。他球団の場合、アテンドはちょっと離れた位置に立っていて、基本お客さんとマスコットとの直接的なやり取りに任せ、何かあれば駆け付ける──といった形が多いように見受けられます。確か某有名テーマパークも、そういったスタイルだったと思いますし…。

僕も、「いつもアテンドがすぐ近くにいるから、どうしてもお客さんがアテンドにばかり頼っちゃうのかなぁ…?」と思って、時折実験的にアテンドと距離を置いて歩いてみたりもしてるんですよ。これなら、一緒に写真を撮りたい人は嫌でも僕に直接話し掛けるほかなくなりますからね。で、結果は──まぁ良し悪しですねぇ…。直接声を掛けてくるお客さんの割合は確かに増えるけど、アテンドが傍にいないことによるデメリットも多いことに気付くんですよ。何よりもまず、お客さんに向かって近くで元気に声を掛けてくれる存在がいるのといないのとでは、グリーティング中の活気と言うか雰囲気が、だいぶ違ってきちゃうというのがひとつ。それからやっぱり、小さい子どもたちとかいわゆる「常連さん」とかとのやり取りの時も、ちょっと不便を感じたりもしますし。マスコットとアテンドとの距離に関しては、どちらが正しいという答はないですけど、少なくとも僕の場合、やっぱり近くにいた方が良いのかな、という結論に戻っちゃうんですよね。

 

まぁそんなわけで、B・Bに直接声を掛けるよう繰り返し案内してもらってる今日この頃なんですが──そこでまた意外に感じるのが、そもそもマスコットにどう声を掛けていいのかわからない人が結構多いんですよ。「B・Bに声を掛けて」と促しても、どうしたらいいかわからずただモジモジするだけだったり、諦めてそのまま立ち去って行く人もいる。僕の肩をポンポンと叩いただけで「声を掛けた」ことにして、サッサとアテンドにカメラを渡そうとする人も少なくないですね。それからちょっと不思議なのが、「ピ…ピクチャー、OK?」みたいな感じでなぜか英語になっちゃったり、僕らに合わせてなのか(?)カメラのボタンを押すジェスチャーしながら、ただ無言のまま目で訴えてきたりする人も時々いたりします(笑)。

うーん…マスコットに声掛けるのって、そんなに難しいですかねー?大の大人がマスコットに…とか、そういう気恥ずかしさもよく分かるんですよ。でも、ほんとごくフツーに友達感覚で「一緒に写真撮っていい?」とか「ありがとう」と言ってくれれば、それで充分なんです。僕らが一番リアクション取りやすいのは、変に気負われるよりも普通に話し掛けてくれる人達なんですよね。練習中の選手に声掛けるのは気が引けるかもしれないけど、僕らはお客さんとふれ合うためにグリーティングに出てるんです。最初は恥ずかしくても、とにかくまずは普通に接してきてくれれば、喜んでそれに応じますって!

 

こういうのって、北海道特有のファン気質なのかなぁ…と思ってたんですが、他球団の人に聞いてみると、全国どこでも似たような現象が起こってるみたいですね。思うに、これもある種、現代文明のもたらした弊害なのかなぁ…?と。今の世の中、携帯だブログだツイッターだ…と、情報技術はどんどん発達してコミュニケーションが容易になってきてますよね。でもその一方で、人と人とが面と向かった時のコミュニケーション能力は、逆に退化してきてるような気もするんです。普通の人とのコミュニケーションさえ不得手なのに、ましてやマスコットとの会話なんてどうやったらいいの?──って人が増えてるのかなぁ…と一人で勝手に分析してるんですが…果たして真相はどうなんでしょうか?

ただ僕は、マスコットにとってグリーティングの場で一番大切なのは、お客さんとの「コミュニケーション」だと思っています。目を合わせて、一言でもいいから会話を交わして、出来れば別れ際には握手もして──。ただ写真さえ撮れればいいから、そんな面倒臭いこと押し付けないで!って声も聞こえてきそうだけど、それならただの等身大パネルとかぬいぐるみみたいな「置き物」と写真撮るのと大して違わないですよね?生きて動いているマスコットと写真を撮りたいと思うのは、お客さんの側もその「ライブ感」に何らかの魅力を感じるからなんじゃないでしょうか?

ファンの方々が写真を一緒に撮ったり、コミュニケーションを取るべき相手はあくまで僕らマスコットであって、アテンドはあくまで「サポート役」。僕らはただ声を発して話をしないというだけで、お客さんの話も理解できるし顔も見えてます。もし次に皆さんがマスコットに会う機会があったら、まずはごくフツーに「マスコットに対して」声を掛けてみてください!マスコット達はきっと、気さくにリアクションしてくれるはずですから。

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最近は球場の雑踏の中でグリする機会も

あんまりなくなったんで、

当時ほど「B・Bに直接声掛けて」と

必死にお客さんに促す必要性も減って、

あまりストレスなくお客さんと

平和に接することが増えてますね

あと、当時よりもアテンドとの距離を

意識して若干空けるようにはしてます。

地域PRブースの時なんかは

物理的にアテンドがいないんで、

1人だけでグリしてる時もありますし(笑)。

その分、自分自身で周りの状況に

しっかり目配せ・気配りするだけの技量は

マスコット側に求められますが。

 

最近、期間限定で14年振りに

現場復帰してくれてるアテンドさんが

こないだF FESの時に言ってたんだけど、

「今は自撮りとかできるようになったからか、

昔に比べてみんなマスコットに直接声掛けて

くれるようになった気がします」と。

確かにそれはわかるな~

マスコットとの接し方も、

そういうツールの進化や変化の影響を

結構受けるモノなんですよね。

まぁ、英語で話しかけてくる人とかは

相変わらずたまにいますけど(笑)。

 

あ、あとひとつ付け加えときたいのは、

マスコットと写真を撮りたい方に対して

「マスコットに直接声掛けて」って

アテンドから声掛けしてる中で、

「あ、僕撮りますよ~」みたいに

勝手にカメラ預かり始めちゃうお客さんが

時たまいるんですよね💦

お気遣いの気持ちは分かるんですが、

それ始めちゃうとキャラとお客さんとの

直接的なコミュニケーションを

かえって阻害することになっちゃいます

なので他キャラ周辺も含めて、

事情ご理解のうえご遠慮くださいね

 

ま、いろいろ書きましたが

要はマスコットに対しても

「普通に接してくれれば全然OK

ってことで、全然難しいことじゃありません。

今回何か良い写真ないかな~と思って

このコラム書いた日付に近い写真を見てたら

2010年のオールスター(新潟)の時の

イイ感じの写真が出てきたんで、

こんな感じでマスコットにも

ぜひ気軽に接してくださいね

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