B・Bコラム#79 31人分の幸せ

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ここんとこブログネタ不足気味でして

連投になっちゃって恐縮なんですが💦

今回もコラムの再掲いきますね!

今回はあの「シート」のお話

ではどーぞ!

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#79 31人分の幸せ

 2010年10月15日)

皆さんお久し振りです。このコラムも随分と間が空いちゃいましたね…。途中何度も書こうと試みてはいたんですが、結局忙しさに流され続けて今に至ってしまいました💦

今年は図らずも「秋」の訪れが早くなってしまいましたが、僕はこの時間を利用して、今いろんなことを考えながら日々過ごしてます。今シーズンもいろいろありましたが、今回と次回は、シーズン中に書こうと思って書けなかったことをお話ししていこうと思います。いささかタイミングを逸してしまっている部分もありますが、そこはご勘弁を──

 

さて、今回は「B・Bシート」についてのお話。

「B・Bシート」とは──札幌ドームの一塁側スタンドに30席設けた指定席で、そこのチケットを購入していただくと、B・Bが試合中必ずお席の皆さんに会いに行きますよ、という場所のことです。このB・Bシートに、今年はちょっとした「異変」がありました。

B・Bシートは2006年から始めて今年で5年目になるんですが、実を言うと年々売れ行きがちょっとずつ落ちてきてたんです。「そろそろ飽きられちゃったかなぁ…」なんて不安もあったんですが、今年は驚いたことに、なんとほぼ毎試合30席満席!平日でも25席を下回った試合はほとんどなかった。最初は正直ちょっと意外だったんですが、その理由はすぐ判明しました。どうやら、今年からオンラインで当日でも気軽に買えるシステムに変えたのが大きかったみたいなんです

 

このB・Bシート、僕はいつも試合が始まって30分後くらいからお邪魔して、試合前半部分の大半をそこで皆さんとふれ合いながら過ごすわけなんですが、客層はやはりお子さん連れの家族とか女性とかが多いですね。もちろんどんな方でもウェルカムですし、普段のグリーティングでは緊張してなかなか声を掛けられない、なんて方はここを利用していただくといいかもしれません。

単に席を廻ってグリーティングするだけでなく、より楽しんでもらえるような仕掛けも用意してます。たとえばカードのプレゼント。B・Bシート用のオリジナルカードを皆さんにお渡しするんですが、カードは全部で10種類用意して、一人ひとり抽選箱から引いてもらうようにしてます。どのカードが出るか引いてみないとわからないんで、10種類全部コンプリートするまで来たい!ってリピーター心がくすぐられるんじゃないかなぁ、と。更に1日1枚限定で「プレミアカード」という当たりのカードが入ってて、これを引いた人には抽選で僕の実際に着ていたユニフォームとか、僕が当選者のお宅を訪問しちゃう「お宅訪問権」とかが当たるキャンペーンもしたり──と、ちょっとしたゲーム感覚も取り入れたりしてます。僕が席にいる2回~4回ぐらいの間って結構試合が動くことが多いんですが、グリーティング中にファイターズに点が入ったりすると一緒に喜んだり…いつも楽しい雰囲気の中でやってますね

そんなところが気に入ってもらえてるのか、中には年に10回以上来てくれるようなリピーターの方もいらっしゃいます。あと最近は、お友達や家族の誕生日プレゼントとしてここを利用してくれる人がたくさんいるのが嬉しいですね。そういう「特別な時間」をファイターズの野球観戦に費やしてくれて、しかもB・Bシートで僕と過ごすことを選んでくれる──僕にとって、こんな嬉しいことはないんです♪

そうそう、B・Bシートではお手紙をいただくことも多いんですが、今年もらった中でスゴく嬉しい手紙があったんですよ。時々僕のところに会いに来てくれる小さな女の子がいるんですけど、そのお母さんからの手紙です。──その子は僕に会いたくて、家の手伝いを進んでしてくれる。一回お手伝いするごとに10円のお小遣いをもらって、B・Bシートに来るお金を貯めようと貯金箱に入れてるんですよ──と。イイ話じゃないですか…読んでて思わず泣きそうになっちゃいましたよここに来てくれる30人の方に、それぞれの人生がある。限られた時間ではあるけれど、このB・Bシートという場所で毎試合30人+僕、つまり31人分の「幸せな時間」を作っていけたらいいなぁ…というのが、僕の願いですね。

 

ただこのB・Bシート、正直今でも「これでいいのかなぁ…?」って迷いもいろいろ抱えてるんです。

僕が席にいるのは、たとえば6時試合開始のナイターだったら、大体6時半から7時過ぎまでの40~45分間程度。実はこの間、僕は心中メチャメチャ焦りながら席を廻ってるんです。試合が普通のペースであれば4回途中くらいには全員廻り終えるはずなんですけど、例えば投手戦の展開になったりして試合進行が異常に速いと、5回くらいまでズレ込んじゃう時が時々あるんですよ。5回が終わると僕は「YMCA」でグラウンドに出て踊ることになってるんで、「間に合わない!」って最悪間に合わない場合は、そのままB・BシートでYMCA踊っちゃった時も1~2回ありますが…(笑)。それはそれで、みんなで盛り上がれて良いんですけどね。

まぁYMCAはそれでよしとしても、焦るもう一つの理由は、グリーティングの時間をB・Bシートだけに費やすわけにもいかないから。試合前半、グリーティングに充てられる時間は通常1時間強。理想は、そのうち半分をB・Bシートに、そして残り半分は一般のお客さんとのフリーなグリーティングに割り当てたいんですよね。でもそうすると、B・Bシートで過ごせる時間は、単純計算で1人当たり1分ずつくらいしか取れなくなってしまう。最初試してはみたんですが、一人ひとりときちんと「向き合う」時間を作ろうとすると、そのペースではちょっとムリなんです。するとその分、他のお客さんとフリーにふれ合える時間が削られていってしまうわけで…。B・Bシートの皆さんとは優先的にふれ合いたい、けどB・Bシートのお客さんだけがファンじゃない──今年は特に、そのジレンマに悩まされました。

内容的な部分でも、本当にこれだけでみんなに満足してもらえてるんだろうか?…ってことはよく考えます。慣れてる方だと色々「会話」も弾むんですけど、やっぱり初めての人やシャイな方だと、一緒に写真を撮って、サインをして…ってルーティンだけで終わってしまう場合が結構多いんで、これで本当に楽しんでもらえてるのか、不安になるんですよね。B・Bシートの場合は特に、チケット料金がかかってるんで責任感じますよ。まぁ楽しさの感じ方は人それぞれなので、これでチケット代¥2,200分の価値を感じてもらえればいいんですが…B・Bシートを利用されてる皆さん、満足いただけてますか?

 

今年は売れ行きも好調だったし、おそらくB・Bシートは来年も問題なく継続することになると思います。「なかなかチケットが取れない」というご意見もいただきますが、中身のクオリティを下げたくはないので、これ以上席は増やせないですね。逆に20席くらいまで席数を減らした方が、一人ひとりときちんとふれ合うためにはいいのかも…なんて思っちゃうくらいで。まぁ採算の問題もあるので、おそらく30席のまま続けるとは思うんですが。でも思い起こせば、B・Bシートを始めた最初の年は1日50席で設定してたんですよね。今考えると、50席もよく対応できてたなぁ…と思います

僕の中の将来的なイメージとしては、本当は今みたいな窮屈な普通の座席ではなくて、もっとゆったりとしたスペースで、自由な雰囲気の中でB・Bシートが展開できたらいいな、と思うんですよね。たとえば以前あった「B・B’s Room」みたいなスペースを、ドーム内のどこか見晴らしの良い場所に常設して、そこをB・Bシートとしても利用するとか。B・Bシートは元々、ディズニーランドの「ミッキーの部屋」から発想のヒントを得たんですが、あんな感じのスペースの野球版が作れたら、もっともっと楽しい雰囲気になるでしょうね。なかなか現実的には難しいのかもしれませんが…。

でも本当は、わざわざこういう座席を作らなくても、全てのファンとこういった形でふれ合えるのが理想なんです。ある意味、球場全体が「B・Bシート」であったら…と。ファンが増えるのは喜ばしいけれど、その分なかなか一人ひとりとじっくりふれ合えなくなる──世の中、なかなか上手く行かないモノですね

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B・Bシート…懐かしいですねー

今回の再掲にあたって

B・Bシートで皆さんとふれ合ってるような

良い写真ないかな…と思って探したけど、

唯一見つかったのがこれでした↓この写真はもっと後、2015年のものですが

ほのぼのした雰囲気は充分伝わるかと

大体バックネット裏の上の方の席で

こんな感じで毎試合やってました

あんまり写真が残ってなかったのは、

逆に言うとこの時間帯はそれだけ

お客さんとのふれ合いに集中してたから、

とも言えるでしょうね。

しかし今改めて読み返してみると、

10種類のカードとか

プレミアカードのキャンペーンとか、

いろいろ工夫凝らしてやってたな~…と

我ながらちょっとだけ感心します

 

このB・Bシート、2013年に

ポリーが加わってからは

「マスコットシート」と名前を変えて

2015年まで続けてましたが、

文中にもあるように

座席を購入してくれたお客さんと

一般ファンの方との兼ね合いの中で

特に最後の2~3年は継続すべきか否か

いろいろ悩みましたね~💦

まぁ、球団のチケット担当的には

売りにくい位置の座席販売が

ある程度継続的に見込めたんで、

毎年継続はお願いされてましたが

逆にチケットが毎試合

飛ぶように売れてる今の状況の中で、

B・Bシートみたいなことを

やりたいって言ったとしても

やらせてもらえないでしょうね

去年と一昨年B・Bツアーの中で

球場の試合観戦入れた時に

B・Bシート復刻版みたいなことやったけど、

僕が動き回れるように前1列丸々+

左右1席ずつ空けとかなきゃいけないんで

座席の確保が大変だったのと、

一部周囲の方から「視界の邪魔になる」

みたいな声もいただきましたしね💦

 

ちなみに本文最後の方で触れてる

ゆったりふれ合える常設のシートを

球場のどこかに…って理想ですが、

もし実現するとしたらエスコンを

作った時が最大のチャンスでしたね。

もちろん、ちゃんと提案はしましたよ。ただ…

あ、この先は割愛します

 

それと最後に、文中に出てくる

家のお手伝いをしてB・Bシートのお金を

貯金箱に入れてるお子さんの話。

実はこの親子が去年くらいから

十何年か振りくらいにまた

僕に会いに来てくれるようになって、

またお手紙いただいたりしてます

当のお子さんも今は高校生になって

当時のことは覚えてないそうだけど(笑)、

またこうやって改めて縁が繋がって

もう一度好きになってもらえるのは

心底嬉しいことですよね

利益追求も必要だけど、

当時いろいろ悩みながらも毎試合

誠心誠意皆さんとふれ合ってたのが

こうして永く縁が続く結果に繋がるんだな、

と改めて実感する今日この頃です

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