鹿追町ツアーの事前情報、続けますね![]()
今回はコチラの施設にお邪魔した話↓
とかち鹿追ジオパーク・ビジターセンター。
皆さん、「ジオパーク」って
聞いたコトあります?
説明しますね![]()
「ジオパーク」とは、科学的に貴重な
価値を持つ地形や地質を保全して、
それを教育やツーリズムに活用しながら
持続可能な発展を推進するプログラムのこと。
…ちょっと難しいかな?![]()
つまり鹿追は学術的にかなり
貴重な自然環境が揃ってて、
それを町づくりに活かしてるんですね。
ジオパークには、ユネスコが認定する
「ユネスコ世界ジオパーク」と
日本国内の制度である
「日本ジオパーク」の2種類あるんだけど、
日本ジオパークは全国46地域、
道内には6地域あって、
「とかち鹿追ジオパーク」は
その6ヵ所の中のひとつなんです。
コチラのビジターセンターは、
そのとかち鹿追ジオパークを学べる場所。
前置き長くなりましたが💦
中に入ってみましょー![]()
中はこんな感じ↑
いろんな展示や標本が並んでます。
館内では、コチラの方に
詳しく解説していただきました↓
環境科学専門員の金森 晶作さん。
実はこの金森さん
なかなかな経歴の持ち主でして、
北大大学院で雪や氷の研究などをされた後
第60次南極観測隊の越冬隊員として
なんと2018~2020年の間南極に滞在![]()
現地では、雪や氷・空気などの
モニタリング観測をされてたそうです。
南極行ったコトある人と会うの初めてかも![]()
そのへんの話はまた後ほど。
さて、金森さんから教わった
ジオパークの注目ポイントは3つですが、
まず1つ目が…「風穴(ふうけつ)の森」。
とかち鹿追ジオパークを一番特徴付けるのが
この「風穴の森」らしいんだけど、
そもそも「風穴」ってナンだろう?
金森さんに説明していただきました。
↑コチラは鹿追周辺の地形だけど、
右側の平坦な部分が市街地周辺、
そして左が町北部に広がる
然別湖周辺の山岳地帯になります。
このへんの山は全部火山ですが、
扇ヶ原展望台を含む手前方面の山は
比較的若い火山で、火山でできた岩が
ゴロゴロした場所が多いそうなんですね。
で、岩がゴロゴロしてる場所は
地下にまで隙間が広がってるんで、
冬の間その岩の下に冷たい空気が
どんどん溜まっていって、
場所によっては夏の間でも
岩の隙間から冷たい風が吹き出てくる。
これを「風穴」と言うんだそうです。
僕も然別湖に向かう途中、見に行きました↓
幹線道路のすぐ脇にこんな岩場があって↑
穴に近付くと…
ホントに穴から冷たい風が!![]()
ちなみに北海道では、森の中には
笹が植わってる場所が多いんだけど、
鹿追の森では年中凍ってる
「永久凍土」の上を苔が埋め尽くしてる。
そして然別湖周辺の森には
岩場の隙間がたくさん残ってるので、
岩場に暮らすエゾナキウサギが
沢山生息してるんだそうですよ🐰
続いて2つ目のポイントは…コチラ↓
ミヤベイワナ。
ミヤベイワナとは
サケ科のオショロコマの亜種で、
然別湖にだけ生息する淡水魚です。
今から約1万5千年前に火山の噴火で
然別湖が誕生した時に、
それまで川と海を往復してた
オショロコマが湖に閉じ込められて、
然別湖の環境に適応して
独自の進化を遂げた固有種になったらしい。
このミヤベイワナは環境に合わせて
色を変えるのが特徴だそうで、
たとえば岸辺にいる個体は↑の写真みたいに
茶色っぽいのが多いんだけど、
湖の真ん中にいる魚はこんなふうに↓
背中が青っぽかったりするらしいですよ![]()
続いて3つ目はコチラ!
北海道石(ほっかいどうせき)。
去年(2023年)命名されたばかりの
新しい鉱物だそうです。
もっと寄りますね。
北海道石はこの石全部というワケじゃなく、
紫外線が当たって上側で黄色っぽく
光っている粒の部分がそうですね。
鹿追町の山中、昔温泉が流れてた場所で
紫外線を当てるとなぜか光る部分があることが
10年くらい前から知られてたんだけど、
2年ほど前から詳しく調べたところ、
そのうちのひとつが天然の結晶としては
世界中どこにも見付かってなかった物と判明![]()
光る正体は有機物だそうですが、
有機物が石になってる例は珍しいらしく
有機物由来の新しい鉱物が日本で見付かるのは
かなりの大発見だったそうなんです![]()
…というコトで色々説明いただきましたが、
ツアーの時は然別湖に向かう前に
ココにも寄って、地形の話とか
ちょっと頭に入れてから行った方が
より伝わるんじゃないかな、って思ってます![]()
ちなみに金森さんが南極で担当してた
最大の任務は温室効果ガスの測定だそうで、
南極で二酸化炭素やメタンなどの最高濃度が
年々更新されてくのを目の当たりにしてきて、
温暖化で失われてしまうかもしれない
貴重なものを守りたいという想いを
強くしてきたそうなんですね。
その「貴重なもの」がたくさん
残っているのが、このジオパーク。
実は鹿追町、ゼロカーボンの取り組みを
活発に行ってるんですが、
地球温暖化の影響を強く受けるこの環境と
そのゼロカーボンへの取り組みが
繋がってる町でもあるんですね。
そのへんについてはまた次回に続きます!
コメント
6 件のコメント
BBお疲れ様でーす🤭
アカデミックですね❗️
岩穴にエゾナキウサギが沢山生息しているみたいで 北欧っぽい自然の
雄大さをイメージしましたー🧐
カナダにも似ている〜
いや〜絶対にステキな景観が広がっているんだなーって
BBのレポから伝わってきまーす😉
ナキウサギかわいいでしょうねー
エゾナキウサギと言えば
「キュンちゃん」☺️
千歳にもジオパークありましたね!
鹿追町ツアーは遊ぶだけじゃなく
環境について考えるいい機会に
なりそうです😌
北海道石って、ココだったのか!
ジオパーク、すてきな施設ですね!
楽しみです!
ところで日本にも永久凍土ってあるんですね、知らなかったです、、、!
いつもたくさんのこと教えてくださり、ありがとうございます!
こんばんは。まあ普通に生きてたら南極行ったことある人には会わないよな。ジオパーク、今年行った鳥取でもそういう言葉使われてた。ブルーのイワナ綺麗だね。撮って出しにあった写真だ。エゾナキウサギかわいいだろなあ。
私の地域にもジオパークがあって勤務先もそこに工場をたてるらしいです。
改めて勉強になりました。
北海道石、神秘的