今日の北海道は本格的な雨☔
一気に雪解けが進んでます。
確実に春が近付いてきてますね…![]()
さて、芽室の話が続きまして、
好評?の「気になるお店」シリーズ。
芽室はまだ2ヵ所しか紹介出来てませんが、
1月に取材したお店がいっぱいありますよ![]()
今回はその中でも、芽室を語る上で
欠かせないコチラのお店をご紹介!↓
ファミリーとんかつの店 あかずきん。
芽室町市街地のど真ん中、
役場のすぐ目の前にあります。
店内はこんな雰囲気。
一角には9月に商店会のスタンプラリーで
お邪魔した時のサインと…
11年前に212ロケでお邪魔した時の写真も![]()
ではお話を伺っていきましょう!
お相手はご主人の中田幸雄さんと
奥様の照子さん。
2人とも芽室出身のご夫妻ですが、
「あかずきん」は昭和49年(1974年)創業。
今年でちょうど50年目を迎えます。
最初は中田さんの母親と奥様のお二人で
「食事と喫茶あかずきん」
という店名でお店を開業。
何でも当時、童話の世界に出てくる名前を
店名にすることが流行ってたそうで、
「あかずきん」の店名もそこに由来してます![]()
ご主人は元々商工会でお仕事をされてて
飲食業とは無縁だったんだけど、
3年後に脱サラしてお店に加入。
当時は洋食や中華の職人さんも数人いたので、
料理は彼らに教わりながら覚えたそうです。
で、最初10年くらいはファミレス的な感じで
ステーキや焼肉、ラーメンなど
いろんなメニューを出してたらしいんですね。
だけどその後芽室町内に「SPF豚」という
健康有料豚を生産する業者さんが出来て、
豚肉を取り扱ってくれるように
声を掛けられたそうで、
美味しいし生産者もわかって安心なSPF豚は
他店との差別化になると思って扱うことに。
そしてそれを機に、他のメニューはやめて
豚肉だけを取り扱う店として
売り出したそうなんです。
ただ、とんかつだけしかないと
ファミリーでは来づらいので、
多少他のメニューも置いて
「ファミリーとんかつの店あかずきん」として
現在のスタイルに落ち着いたそうですよ![]()
それじゃ、お店のおすすめメニューを
教えてください!
まず一番人気はコチラ!
ねぎかつ丼。
週刊文春の「全国の変わったカツ丼」を
紹介する企画で取材されて、
その後TVでも取り上げられて
人気に火が付いたらしい。
中華スープをベースに、醤油・柑橘類・
オイスターソースなどを入れた
独自の和風ダレがポイントだそうですよ![]()
それからとんかつ類は
↑コチラのとろけるチーズカツ定食。
↑それから大判とんかつ定食。
↑大判カツカレーも人気だそうですよ![]()
(写真は許可を得て、お店HPの
メニュー表から一部抜粋してます)
それから今はピザにも力をいれてるそうで、
注目はコチラ↓
ピーナッツピザ🥜
芽室で生産してるピーナッツを使ってますが、
ピザにピーナッツってなんか新鮮![]()
他にもえだ豆ピザとかごぼうピザなど
地元の特産品を使ったピザがありますよ![]()
ちなみにシャウエッセンを使った
「日ハム応援ピザ」も結構出るそうです![]()
そして…忘れちゃいけないのが
コチラですよねー
↓
コーン炒飯。
今や芽室を代表するご当地メニューです。
そもそもコーン炒飯は十数年前、
芽室町の消費拡大と町おこしのために
町全体の取り組みとして始めたそうです。
最初は町内飲食店5店舗と
芽室に工場のある、カップスープで有名な
クノールが共同でメニューを開発。
スイートコーンの生産者なども入って
毎月のように会議を開き、
一般消費者に試作品を食べてもらったりも
しながら試行錯誤を繰り返しました。
最初はコーンを「混ぜた」炒飯を作ったけど
どうにも貧弱に見えて食欲をそそらない💦
試食した人たちに「こんなモノ炒飯じゃない!」
なんて酷評されたこともあったそうです。
そうしていろんな意見を取り入れていくうち、
コーンを全体に乗せた方が見栄えも良くて
「コーンを食べた!」という印象も残る、
ということで今の原型が完成。
結果見た目も良くなって、今で言う
「インスタ映え」状態に![]()
それが見事当たって、TVの
「秘密のケンミンSHOW」などで
取り上げられて全国に紹介された途端、
なんと翌日には関東方面などから
飛行機に乗ってお客さんが押し寄せたそうです😲
最初、役場からご当地メニュー開発の
打診が来た時、中田さんは
「¥1,000程度のメニューを作って
どこが町おこしに繋がるんだろう?」
と疑問に思ってたそうなんですが、
地元以外の人がワンサと来るようになると、
そのお客さんが他の店も回って
お土産を買って帰るのを目の当たりにして
「これが町おこしってことなんだろうな…」
と実感したそうですよ。
今やすっかり定番商品になったコーン炒飯。
全国各地にご当地メニューがあるけど、
普通時間が経てば人気は下がっていきますよね。
中田さんも正直、10年も経てば
コーン炒飯もそうなるかなと
思ってたそうですが、予想に反して
今でも根強い人気を維持してます😲
それはナゼか?
中田さん曰く、その理由は
「子どもが食べるから」だそうです。
コーン炒飯が出た当初、地元の人は
「わざわざ炒飯なんて食べなくても
スイートコーンの時期になれば
コーンは当たり前に食べられるしょ」
と言って全く食べなかったらしい。
でもその後学校給食で取り上げられて
子どもが食べるようになり、
それに伴って家族も食べるように。
すると、最初は客層の8割くらいが
道外からだったのが、1年くらい経つと
地元のお客さんがだんだん
増えてきたそうなんですね。
今では地元の人にもすっかり定着して、
札幌などのイベントに出店しても
1日に500~1,000食くらい飛ぶように売れて
その人気ぶりにビックリするくらい。
コーン炒飯はコーンとご飯を
別々に炒める必要があるので
調理には手間が掛かって大変らしいけど![]()
もうやめるにやめられないらしいです(笑)。
そんな中田さんご夫妻ですが、
昭和21年生まれのご主人はあと3年で80歳。
お子さんは跡は継がないそうで、
現在お店の跡継ぎを探しています。
取材時点ではまだ、手を挙げてくれる人は
見付かってないそうだけど、
誰か若い人で跡を継ぎたいという人がいれば
飲食店でなく業態を変えても、
日本全国どこからでも構わないから
誰か現れたらすぐにでも引き継ぎたい。
そう仰っていました。
ただ「飲食店でなくても構わない」
とは言いつつ、やっぱり本音としては
出来ればこういう飲食店をやって
コーン炒飯とかも引き継いでくれれば
理想なんだろうな…というのは
中田さんの話し振りから伝わってきましたね![]()
前述した通り、ご主人も元々は
素人から飲食を始めたクチなので、
新しく引き継いでくれる人がいれば
最初は素人でも構わないし、
レシピを全部伝授するのもいとわないそうです😲
そんな中田さんの一番の願いは、
「この場所の灯を消したくない」ということ。
芽室町も他のまち同様、近年は
シャッターの閉まっている店が多い。
このお店もそんなふうに、
灯の消えた場所にしたくないんですね![]()
「あかずきん」は毎年、お盆や正月の
地元の人が里帰りする時期に
かなり忙しくなるそうなんですが、
それは各家庭から独り立ちした
子ども達が帰省すると、
「コーン炒飯を食べたい」と言うから。
そうして家族が揃った特別な日に
「またあかずきんで食べようか!」と思う
そういう存在のお店なんです![]()
それはまさに、この場所で長い間
誠実にお客さんと向き合ってきた証し。
これ、すごくすごーく分かるな~![]()
何でも一番の原点はソコなんです!
このブログがどれほど効果あるのか
全然分からないけど、
もしコレを読んでお店の跡継ぎに興味があるとか
知り合いにそういう人いるよ、
みたいな方がいたら、ぜひお店に
連絡してみてください![]()
この温かいお店の灯が、少しでも永く
灯り続けることを願っています…![]()