アイヌ文化との出会い・中編。

カテゴリ/浦河町

アイヌのお話、続けたいと思います!

今日はちょっと文章多めです😅

ご容赦ください🙇‍♂️改めてご紹介しますが、お話を伺ったのは

浦河アイヌ文化保存会

堀悦子さんと八重樫志仁(ゆきひと)さん。

あの…最初に断っときますが、

写真がたまたまお二人とも深刻な表情で

写ってるモノが多い気がするんですが、

決して暗い雰囲気で取材が進んだワケではなく、

お二人とも真剣な中でも朗らかに

お話ししていただいたので、

そこのところ誤解のなきよう…😅

 

さて、お二人が所属している

「浦河アイヌ文化保存会」

名前の通り、アイヌ文化の保存・継承を

目的とした団体ですが、

「アイヌ古式舞踊」

国の重要無形民俗文化財に指定されていて、

浦河の保存会は、その重要無形文化財の

保護団体として現在指定されている

18団体のうちのひとつ。

とりわけ日高管内では

浦河・静内・平取の3つが大きな協会で、

浦河は1984年、最初に文化財指定された

8つの団体のうちのひとつだそうです。

あの「ウポポイ」でもこれまで、

アイヌ舞踊を披露したことが

3回ほどあるそうですよ😆

保存会の活動は通常月2回。

アイヌの踊りや歌などの練習をして、

ウポポイでの披露がある時などは

更に追加で練習を重ねるそうです👍

以前はムックリなどの練習もやってたんだとか。

また、保存会の主催で

アイヌ語教室も開いているとのこと。

アイヌ語教室って、和人がアイヌの人に

言葉を教わるようなイメージ持ちますが、

実は逆で、習うのはアイヌの方たち。

教えるのは平取町から来る和人の方らしい😳

アイヌが言葉を失いかけている一方で、

言葉を覚えている和人の研究者に

アイヌが言葉を教わっている状態なんだそうです。

現在、保存会の会員は21名。

保存会の目的に賛同してもらえれば、

必ずしもアイヌでなくても参加できるそうですよ👍

和人であっても拒みはしないので、

和人でアイヌのことを学びに来る人も

いることはいるらしいですね。

浦河の保存会では、神々に祈りを捧げる

アイヌの儀式「カムイノミ」などの時には

10種類ほどのアイヌ料理を用意するそうですが、

本物のアイヌ料理をこれだけ試食できるのは

浦河くらいだそうで、

将来堀さん達が引退されると

それももう出来なくなってしまいそう…😢

現在の会員は、一番若くても40代後半くらい。

もっと若い方々の参加者が欲しいところです。

堀さんがアイヌ文化の継承に

関わり始めたのは、20歳前後の頃。

お姉さんが阿寒のアイヌ部落に

嫁いだことがきっかけだったそうです。

今から50年弱前のその頃は、まだ

アイヌということを口に出すことすら

憚られる時代でしたが、その頃からずっと

関わってきたからこそ、今こうして

堀さんが語るアイヌの話一つひとつに

重みが感じられるんでしょうね。

堀さん曰く、小さい頃から生活の中で

覚えたことは身体に染みついているので

忘れることがない。

大人になってから突然

「これからアイヌ文化を学びます!」

と言っても、それは「学んだ」ということ。

なので、子どものうちは楽しみながらで良いから

親にくっついて保存会の練習に

参加するなりして、

そういう文化に携わってほしいということです。

そうして練習を重ねて

覚えることが徐々に身体の中に入って来た時、

「本物」になってくる。

年頃になって反抗心が芽生えた時、

一時期自分のルーツから離れたくなることは

よくあることのようですが、

一度本当に身体に吸収されたものは、

たとえ一時期離れたとしても、

大人になって自分のルーツがアイヌだと

いうことを意識するようになると

「自分のルーツを学んでいきたい!」

と本気で思うようになり、

そういう時にすごく吸収される。

堀さんはそうおっしゃっていました。

 

ちなみに、堀さん達の作るアイヌ料理。

堀さん達は小さい頃からアイヌ料理を食べて

育ってきた訳ですが、

子どもの頃はそれがアイヌ料理かどうかも

知らずに食べてきて、大人になって初めて

「あれがアイヌ料理だったのか」

と気付いたとのこと。

そしておばあさんのアイヌ料理の味を、

母親から教わって継承してきたそうです。そこで八重樫さん曰く、

「アイヌ料理は技術じゃない」とのこと。

つまり、単に技術だったら

レシピさえあれば伝わるけれど、

アイヌ文化は技術云々ではないところにある

たとえばアイヌの考え方に「無駄にしない」

という精神がありますが、

普通、出汁を取った後のガラは捨てるところを

堀さんはそうせず、何とか食べようと工夫をする。

そういった考え方自体がもうアイヌの精神なので、

その意味で堀さんの作る料理は

すべてアイヌ料理ということになるんだそうです。

なるほど…スゴく深い話ですね👍

 

ところで、取材場所には

ご覧の通りアイヌ工芸品などがズラリ😳今回の取材のために

堀さん達がご用意いただいたそうなので、

一通りお話を伺った後で

こちらについてもご紹介いただきました!

まずはコチラ!これは僕が時々ピアノ演奏で

使わせていただいてる

浦河町総合文化会館の文化ホールに

飾られている垂れ幕。

本来、これは縦に飾られてるそうですが、

アイヌ独特の文様が入ってますよね。堀さんの説明によると、

この中の4つ、つまり…こういったデザインは、浦河のアイヌの

女性が着る着物の背中の模様だそうです。

ちなみにこれはタンチョウ(鶴)が

羽を広げて飛んでいるイメージらしい。

なるほど、確かに頭の赤い部分

デザインされてますよね😉

一方、こちらのデザインは…男性の着物の背中の模様。

確かに男!って感じのイメージです💪

こちらはフクロウの顔がモチーフだそうで、

背中から病魔が入らないように

魔除けの意味があるそうですよ。

浦河の保存会がどこかの会場で

踊りを披露する時は、

この垂れ幕を飾るそうですが、

これを見れば浦河の保存会だと

すぐ分かるそうですね😉

続いてはコチラの作品群。 こういった木彫りを含め、

全て堀さんの作った作品だそうです😳

アイヌの着物や枕、花ゴザなどなど…

一部の物については、コチラの生活館でも

作り方の講座をされてるそうですよ😉

ちなみにこの写真に写ってる反物ですが、

これはオヒョウニレという木の皮をはいで

内皮だけを取り出して、

そこから繊維を糸を撚(よ)って

手織りして作るという

物凄い手間と技術を投じて作るもの。↑こんな感じで糸を作ってくらしい😳

ただ、こういう作品を作っただけでは

博物館に展示されるだけなので、

普段使いの出来るバッグなども

作ってるそうです😉↓これ、スゴいオシャレじゃないですか?😆↑コチラはアイヌの刀の鞘。

アイヌの刀は戦うためのものではなく、

鞘についている模様に威厳があって

それが威力を発揮する、という物らしい

…というコトでワタクシB☆B、

こんな格好をさせていただきました!😆ドン!

陣羽織を羽織って刀を下げた、

アイヌ男性の正装。

メチャクチャかっこいい!😆

僕的にお気に入りの写真ですが…

似合ってますか?😁

堀さんの作った数々の展示物ですが、

これも結婚する前から取り組み始めて、

長い時間を掛けて徐々に

これだけのレベルの物が

出来るようになったそうですよ😉

 

…ホントは前後編に分けるつもりだったけど、

ついつい長くなっちゃった😅

もう少しお話が続くので、

今回は「中編」として

明日もう1回続けますねー。

どうぞもう少しお付き合いのほど

よろしくお願いいたします🙇‍♂️

コメント

5 件のコメント

  • ふーみん より:

    B☆B、おつかれさまです。
    前編、中編と続けて拝読しました。
    僕は札幌から旭川へ小学校転校したときについた担任がアイヌ出身の方でした。
    「私はアイヌの出身です。偏見や差別の無い子供たちへ教育していきたいです」と、母親との面談で最初に言ったそうです。
    退職寸前で半年間だけでしたが、子供ならではのイタズラにも怒らない穏やかな先生だったのを、アイヌの話題が出る度に思い返します。
    何が正解なのかは、正直なところ分からないのですが、結局は民族がどうこうというのではなく、”人対人”じゃないかなと思ってます。
    後編も楽しみにしてますね!

  • くま牧場長 より:

    こんばんは。前編に続いて今回のお話も時代の流れを感じる。このまま消えていくのか残っていくのか。僕は1970年代がもう50年前というのがショック。もう歳とるのいやだよ。文化を覚えて吸収させるという考え方とても素敵だと思う。いいこと聞けた。
    アイヌの文様かっこいいよね。ファンタジーとか好きな若者には人気出そうな気がする。しゃもじにもあるんだ。刀の鞘の文様いいな。陣羽織姿のB様かっこよすぎ。自分で言うだけある。好きっ♥️

  • ぽるしぇ より:

    アイヌのこと、知らないことが多いです。地域に差があって、そこでも北海道の広さを感じますね。
    しかし…アイヌと🐻…すごい。なんか…すごいな、その組み合わせ☝

  • ましょ より:

    BBすごい似合ってる!画像しっかり保存しました笑
    紋様好きですよ。ウポポイユニも好きでした(しかし紛失中😢)。

  • しの より:

    アイヌの文化、大切にしたいですね。
    ウポポイがコロナで十分な宣伝ができないままオープンしたのが気掛かりでした。
    うちの近くには歴史民族博物館があって改めてアイヌを知ろうと思いました。

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